ジャニヲタが長年の片想いに休止符を打った話・後編

これまでの経緯が気になる方は、まずはこちらをご覧ください。

後編でやっとKくん(私の思い人)本人登場です!



初デート

Kくんは話したいことがあると伝えると意外とすんなり2人で出かけることを了承してくれた(よかった……)。2人で会うのはこれがはじめてである。私はこの日にKくんに玉砕覚悟で告白することを決め、Cちゃんに宣言した。誰かに宣言しないと会うだけになっちゃいそうだから。せっかくのチャンスに何も出来ないなんて、背中を押してくれたCちゃんに申し訳ない。私はストイックなので、できるだけ自分を追い込んだ(?)。Cちゃんは服装に関してアドバイスもくれた。振られたら泣く場所も用意すると言ってくれた。ありがとうCちゃん。私は頑張るよ。数回デートしてから告白すべきかとも思ったけど、私は恋愛偏差値が底辺なので何度も誘うのは難しいです、はい。

当日。私は普段から量産型ヲタクファッションが多いのだが、シンプルできれいめな服装を選択して待ち合わせ場所に向かった。待ち合わせ場所に30分前に着くと、周囲のレストランやカフェを無駄に検索してKくんを待った。待ち合わせ時間10分前、Kくんが到着。意外と早いな。彼のファッションは正直ドストライクだった。イノ調で伊野尾くんが着てそうな感じ。オフィカジっていうの?しらんけど。とりあずかっこいい。

どこ行こっか〜?何料理が好き?なんて言いながら、頭の中にいくつかレストランを思い浮かべていると、Kくんは「◯◯に行こう」と言った。予めお店を決めておいてくれたようで、お店に連れて行ってくれた。す、好き!!!!!

お互いの近状や思い出話を話しながら、食事して、少し散歩して、カフェに入った。カフェもKくんセレクトだ。ここまでずっと緊張していて何を話していたのかあまり記憶がない。カフェで少し経つと、Kくんはついに話したいことって何?と聞いてきた。絶妙なタイミング。これが告白じゃなければ、すごく話しやすいタイミング。好き……(2回目)。私は周囲を見渡した。新聞を読むおじさん。若い女の子2人組。サラリーマン。カフェはほぼ満席で、私はここで告白したらどうなるか考えた。確実に誰かに聞かれる。彼はきっと私を振るし、かなり気を遣いながら断りの返事をしなければならなくなる。それに、私は涙脆いので確実に泣く。もう負の連鎖しか考えられない。そう考えて、話をそらして誤魔化してしまった。せっかくのチャンスだったけど、TPOは考えたい。

で、そのまま解散。Kくんは最後まで不思議そうにしていた。本当に馬鹿だ、意気地なしだ。私は解散後も帰らずに、公園のベンチでセブンのコーヒーを片手に黄昏ていた。気付けば解散してから2時間経っていた。このまま帰っていいのか?いや、でもここにいても何も出来ないじゃないか。葛藤しながら、私は思い付いた。電話やLINEなら告白できるかもしれない!

電話をかけるにも時間がかかったが、意を決してKくんに電話をかけた。今日はありがとう、と少し話をして、「話したいこと言えなかったから電話した」と切り出して、「私、Kくんのことが好きなんだよね」と伝えた。い、言えたー!!!!!Kくんはびっくりしたみたいで、おお、え、みたいな反応をしていた。何それ可愛い。好き(3回目)。
後は今後もKくんと、仲良いグループのみんなと、良好な関係を保てるように配慮するだけである。友達としてこれからもよろしく、と涙ながらに話した。完璧。お疲れ様自分。主演女優賞は私だよ。
Kくんは私がすごくネガティブな告白をしたことが可笑しかったのか、ちょっと笑ってた。もう電話切ろう、そう思っていたら、返事したいからまた会おうと言ってくれた。どこまで惚れさせるの。



2回目のデート

振られる想像ばかりしながら、でもちょっと期待しながら、Kくんに指定された場所まで行った。待ち合わせ時間にはギリギリに到着した。Kくんは先に到着していた。
電話で結構取り乱したような気がするが、できるだけ自然に振る舞う。これが割としんどかった。でも、Kくんは会ってすぐに返事をくれた。誰かに聞かれないようにというKくんの素晴らしい気遣いで、個室っぽいお店に入った。伊野尾くんのように出来る子である。
Kくんは見るからに緊張していた。可愛いすぎるな。私も同じくらい緊張するけど。この前はありがとう、こちらこそ、みたいな会話と沈黙を繰り返される。ひい、どきどきや……。
そして、しばらくして、付き合ってください、と言ったのである。なんと、向こうからお付き合いを申し込まれてしまった。私の思考は停止した。が、すぐイエスと答えた。そして晴れて、Kくんと私はカレカノ LOVE PEACE!!になったのである。



片想い終了

こうして、私の片想いは終わった。しばらく実感はなかった。長年片想いしていると、ベクトルが自分の方に向けられる違和感がすごいのだな、と思った。
この片想いはいい結果に終わったけれども、振られてもきっとすっきりした気持ちになったし、Kくんを好きになれてよかったな、と思えたはずだ。私は、身をもって気持ちを伝える大切さを学ぶことができた。伝えなかったら、ずるずる引きずってしまうし、新しい恋愛をすることも難しい。背中を押してくれたCちゃんには頭が上がらない。

Kくんとは今でもお付き合いしている。でもまだ私の好きの方がダントツで大きい。ネガティブ思考なのでいつ振られるのか不安で仕方ないが、人間関係を壊さないようにしつつ、もっとKくんと仲良くなりたいと思う。



拙い文章ですが、自分の経験(?)を整理するために書いたものなのでお許しください。お付き合いくださりありがとうございました。

ジャニヲタが長年の片想いに休止符を打った話・前編

はじめまして。りっかと申します。

私には長期間、片想いしている人がいました。

長い片想いをしてしまうのはジャニヲタの気質からなのでしょうかね?

その片想いに休止符を打ったときのことを、整理したくなりました。



相手(Kくん)について
(私は伊野尾くんが好きなので、仮にKくんとしておきます)
元高校の同級生。紳士的で面白い人。コミュ力高め。アニメ好き。年に数回複数名で集まる時に会う程度。



休止符を打つ決意をするまでの経緯
いつから好きなのか何がきっかけなのか、まるではっきりしないが高校生のときからKくんに片想いをしていました。告白したくてもできず、そのまま卒業。
チャンスはあったと思うが、Kくんと私は男女混合のグループで仲が良かったし、私の元彼と親しい間柄であったため、どこかの関係性を壊しそうで告白することが悪いことのような気もしていた。なんといっても、Kくんは私に興味がないということは一目瞭然だった。振られる前提の告白って怖い。私にはアピールや駆け引きをするスキルも持ち合わせていない。



大学生になり、私はヲタ活とバイトに打ち込んだ。新しくできた大学の友人の中でもヲタ仲間にも彼氏持ちの子はいなかったし、女子同士でつるむことが楽で、楽しかった。Kくんに会う頻度は、伊野尾くんに会う頻度よりも減った。個人LINEで連絡を取るのも互いの誕生日くらいだ。
Kくんはアイドルみ(?)があり、文化祭で可愛らしい曲を踊っていたりしたので現場でふと彼のステージを思い出すこともあった。そう、現場で彼のことを思い出すくらいである、日常生活の中で頻繁にKくんのことが頭によぎってしまうのだ。Kくんを忘れるには新しい恋をするしかない!そして私は大学3年生の春、街コンに行った。



街コンに行って多くの男性と連絡先を交換した。街コンでは必ずジャニーズが好きだと言っておいた。ジャニヲタが嫌いな男性が、ここで私を選択肢から外すことができる。
連絡先を交換した人のうち、半数以上の方から連絡が来た。手当たり次第なんだろうな〜と思った。こちらは無料で参加しているが、男性は高いお金を払って参加しているのだ。仕方ない。
お食事のお誘いをもらった男性のうち、年齢が近い人数人と食事に行った。2回以上会った人もいる。でも、どのお方も好きになれるような雰囲気ではなく。友人としてはいい人なのではないかと思って接している人もいた。私は鈍感な方であるが、毎日のようにLINEが来て、毎週のように会いたがられると流石に好意を抱かれていることを察した。でもやはり、Kくんより好きになれる気はしなかった。私は街コンで恋人を探すことをやめた。



大学の授業が全て終わる頃、大学の友達(身長が知念くんのように可愛らしいのでCちゃんとする)に彼氏ができた。Cちゃんは彼氏ができた途端、お節介なアドバイザーのようになった。彼氏ができて嬉しいんだろうなと微笑ましかった。
そんなある日、Cちゃんと私は流れでサシ飲みすることになった。私は今まで大学の友達にあまりKくんの話をしたことがなかった。Cちゃんはシャンディーガフ、私はウーロン茶を飲みながらKくんの話を聞いてもらった。彼女は私の話を真剣に聞いてくれて、こう言った。
りっかにはもっと、自分を優先してほしい。それに、今のままじゃほかに好きな人なんかできないよ
私は居酒屋で泣いた。ウーロン茶を飲み終えて梅酒のソーダ割りを注文した。そして、Cちゃんは続けた。
Kくんに来月空いてる日がないかLINEして聞いて
ひええ……ハードルが高すぎる。最後にまともにやりとりしたのは約1年前だ。むり。できん。ぐずぐずしていると、LINEするまで今日は帰らないから!と畳み掛けてきた。困る、明日もバイトで朝早いのに。

そして、私はKくんにLINEを送った。



後編に続く